20世紀に活躍してきたソロコントラバス奏者「ミスター・コントラバス」ことゲイリー・カー。2001年に公式の演奏活動から引退されたのですが、78歳を迎える今年、久々に来日して国内各地でコンサートを行っています。
11月15日(金)に京都公演が京都コンサートホール内のアンサンブルホールムラタで行われ、私も聴きに行きました。
目次
開演前
午後半休を取り、本町→梅田→四条烏丸→北山と移動して京都コンサートホールへ。
各アマオケで一緒に弾いたことのあるコントラバス弾きも多数来られていて、やはりみんな聴きたいという思いは同じなんだなぁと感じました。
前々回長岡京オケを指揮された佐々木先生も来られていました!
18時半開場、19時開演。
曲目
前半
- エックレス:ソナタ イ短調
- グリーク:ソナタ イ短調 Op.36より 第1楽章
- メンデルスゾーン:無言歌集より「そよ風」「旅人の歌」「夢」「タランテラ」
- ガーシュウィン:前奏曲第2番、ベースを叩け
- ラヴェル:ハバネラ
- ボッテシーニ:夢、タランテラ
後半
- サン=サーンス:白鳥
- ゲーンズ:スケルツォ Op.12-2
- カナダ民謡:朝起きたら
- クーセヴィッキー:アンダンテ、小さなワルツ
- ラフマニノフ:ヴォカリーズ
- カタロニア民謡:鳥の歌
- パガニーニ:ロッシーニの歌劇「エジプトのモーゼ」の主題による幻想曲
アンコール
- ロンドンデリーの歌
- 象とハエ(ロレンツィーティのガヴォット)
アンコールは曲名失念していましたがFacebookにてTさんより情報提供いただきました。ありがとうございます。
21時終演、その後サイン会は長蛇の列で21時半に会場をあとにして23時半に帰宅しました。
個人的なざっくり感想
まず感じたこと
超絶技巧あり、繊細なメロディーあり、そして時折見せるおちゃめなパフォーマンスで観客もクスッとなり、充実した内容で愉しかったです(あえて「愉」の字)。
そして、ものすごく難しいと思うところもサラッと弾くあたりは流石だなと感じました。
個人的にはガーシュウィンとパガニーニが印象に残っています。
帰宅後の各SNSを見ても、知人/友人は絶賛するコメントが多かったです。
ただ……
私の先生が嫌っていた理由
大学時代にレッスンでついていた先生(当時都響に在籍)はゲイリー・カーの演奏法について「良くない」「あの弾き方はダメ」と。
演奏を聴いていて、その理由がわかった気がしました。
- 理由1:ダウンボウ時のアクセントでかなりガツンと強いアクセントをつけることが多かった。
- 理由2:スル・ポンティチェロと言ってもいいくらい極端な駒寄りで演奏している箇所がいくつかあった。
いずれも普通ソロ曲ではこういう弾き方はしないのではないかなと。良くも悪くも「邪道」なのかも。確かに私の先生のように嫌う人がいてもおかしくないかなと感じました。
しかしながら、あの弾き方がゲイリー・カーの「魅力」の一つかなと捉えることもできます。あれでちゃんと聴かせられる形に仕上げられるところがゲイリー・カーなのかな、と。
もちろん私は真似しようとは思いません。アマチュアがやったら大ヤケド必至です(笑)。
まとめ
いろいろ書いてしまいましたが、私としては聴きに行って良かったと感じています。コントラバスの表現、愉しみをものすごく感じ取ることができました。
先に書いたようにあの弾き方は真似しようとは思いませんが、私もソロ曲などやっていきたいなと考えています。